本日、10時半からのミサ後、ワン&オンリーいのちの会・松戸(円ブリオ基金、生命尊重センター)の主催で、生命尊重センター代表で映画監督の千葉茂樹さんをお招きして、講演会「いのちを守る勇気~マザー・テレサに学ぶ~」が行われました。
この日の天気予報は雨でしたが、予報に反して朝から晴天で、とても暑い日となりました。
そんな中50名(亀有教会から7名、豊四季教会から2名、群馬県から2名)の方の参加がありました。
「私はマザー・テレサを死んだ人だとは思っていません。」
開口一番、千葉茂樹監督はこうおっしゃいました。「マザー・テレサは過去の人ではない」とも。
それはマザー・テレサの生き方に影響を受け、あとに続こうとした人々が非常に多くて、千葉茂樹監督ご自身もそのお一人だからではないでしょうか?
DVD「いのちを守る勇気」(監督-千葉茂樹、23分)を上映。
貧しい人々の中でも最も貧しい人々に寄り添い、捨てられた子どもたちを育て教育する。誰からも必要とされず道端で息絶えようとしている人を運んでは介抱して温かく看取る。
貧しい人、弱い人、愛に飢え渇く人々の中にキリストを見て、いのちを捧げた人、マザー・テレサを小学生にも分かるように描いたアニメーションです。
千葉茂樹監督は日本人として初めてマザー・テレサへの取材を許され、本格的なドキュメンタリー映画としては世界で初めての作品「マザー・テレサとその世界」(1979年春完成)を監督されました。
千葉監督が何故マザー・テレサに会いにいかれたのか?
それは他でもない、奥様のご希望でらしたそうで、大変な内助の功ではないでしょうか?
初めてのインタビューの時、千葉監督は、マザーテレサにこう質問しました。
「日本のために伝えたい一番大事なことは?」
マザー・テレサの答えは…
「神を信じることを大事にして下さい。神を信じて祈ることを日本の皆さんに伝えて下さい」
重ねて千葉監督はこう質問されました。
「では何を私たちは祈るのですか?」
マザー・テレサ
「あなたも考えて下さい。」
☆祈りとは
監督さんは「祈り」を以下のように言い換えられました。
- 今まで生かされてきたことへの感謝
- 自分にある欠点への反省
- 皆のために恩返しする勇気
の3つのことを深めること、それが祈りであると仰っています。
☆愛とは?
「愛の反対は無関心」
「愛とはあたえること、分かち合うこと」とマザー・テレサは答えられます。そして与えるものも分かち合うものも無い時は、ただ寄り添うことが愛であると。
休憩を挟んで後半は質問と懇談の時間でした。
何人かの方々が熱心に質問され、千葉監督は一つ一つ丁寧に答えて下さいました。
また今回の講演会の目的の一つでもありますマザー・テレサの断固として中絶に反対する「生命尊重思想」を受けついでいる「生命尊重センター」から参加されたスタッフの紹介がありました。
「母が子を殺める、こんなに中絶の多い国は、貧しい国です。」というマザー・テレサの痛烈な批判を受けて、7人の女性たちで「生命尊重ニュース」が発行され、10年後に「円ブリオ基金」を設立。さらに設置されたSOS電話相談等により現在までに483人の赤ちゃんが誕生しました。また熊本にある慈恵病院に設置された赤ちゃんポストで助かった子は100人あまりだそうです。この運動は着々と実を結んではいますが、厚生労働省から発表される数字だけでも年間22万人もの中絶がおこなわれていることを思えば、もっともっとこのマザー・テレサから受け継いだ「生命尊重思想」を広めるために、それこそいのち掛けにならなければと思います。もっとも小さな守られるべき「いのちを守る勇気」は家庭から始まり、社会や世界の平和へと繋がるのだ、ということも千葉茂樹監督がこの講演会でお伝えになられたことの一つだと思います。
講演会終了後に希望者のみでロザリオの祈りを、と思っておりましたが、監督さんもご一緒にお祈り下さり、皆でロザリオを一連唱えて終わることが出来ました。
ご協力、ご参加下さいました全ての皆様に心より御礼申し上げます。
ワン&オンリーいのちの会・松戸
平塚幽香子